Home ポラリス ニュース 【報告】 「人身取引問題の解決に向けたグローバル・パートナーシップ」
【報告】 「人身取引問題の解決に向けたグローバル・パートナーシップ」
女性のエンパワーメント国際フォーラム
 
「人身取引問題の解決に向けたグローバル・パートナーシップ」に当団体の藤原と榎田が参加しました。初日の分科会のシンポジストも務めさせていただきました。
今回のフォーラムは国立女性教育会館(NWEC)の主催で、国内外で日本が関わる人身取引問題に支援・予防に関わる多くの人たちが参加しました。二日間にわたるフォーラムは募集定員を上回る申し込みがあったそうです。一般からの参加も多く、企業の社会貢献部からの方、人権の授業の準備を進める高校の先生や、国内外の大学生も集まり、多くの時間が情報交換とネットワーキング作りに使われた、たいへんエネルギーをもらえた2日間でした。具体的な問題提起まで話し合えた、実りのある時間でした。NWECの皆様、ありがとうございました。

日時:2008年12月20日(土)~21日(日)

主催:独立行政法人 国立女性教育会館(NWEC)

共催・連携:東北大学GCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」(連携機関:東京大学社会科学研究所)

京都大学GCOEプログラム「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」

協力:国際移住機関(IOM)、人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)

場所:独立行政法人 国立女性教育会館(NWEC)(埼玉県嵐山)

プログラム概要

12月20日(土)

開会

シンポジウム (コーディネーター 坂東眞理子)

「国連の人身取引の取り組み」ヴィクトリア・ルダ・コルテミリア(国連地域間犯罪司法研究所UNICRI)

「タイにおける人身取引問題の現状と課題」ヤニー・ラートクライ(タイ社会開発・人間の安全保障省社会開発福祉局 女性と子供の人身取引対策部長)

「人身取引問題の過去から現在、そして今後に向けた課題―フィリピンの事例」マリア・ロザリオ・バレスカス (フィリピン大学セブ校教授)

「日本における取り組みの現状」橋本直子(IOM),斉藤百合子(JNATIP、恵泉女学園大学)

「人身取引の防止に向けてー需要の削減と教育」伊藤公雄(京都大学大学院教授)

 

第1分科会「すべての被害者がアクセスできる救済と安心な保護の提供」

(ファシリテーター:吉田容子)

「日本における被害者保護」坂井隆之(厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課 母子家庭等自律支援室女性保護専門官)

「救済・保護の具体的な課題」橋本直子(IOM)

「自治体レベルの取り組みー千葉県の事例から」高品登美子(千葉県女性サポートセンター主査)

「日本における支援活動から」大津恵子(JNATIP、女性の家HELP前ダイレクター)

「日本に住む移住女性の支援を通じて」バージー石原(フィリピン移住者センターFMC代表)

「アメリカの支援活動や実践事例に学ぶ」原由利子(反差別国際運動日本委員会IMADAR-JC事務局長、JNATIP),ビットリア・ルダ・コルテミリア(UNICRI)

 

(要旨)被害者の支援システムへのアクセスの障害について議論された。主に報告の方向は4点。①最近の統計でみると被害者数は減少しているが、本当に被害者は減っているのか疑問。そのためにも、他国で効果があるといわれるホットラインの開設の重要性が議論された。②また被害者の認定(現在は警察と入管のみ)方法の改善も必要。被害者は外国籍だけでなく、国籍法の改正によって、日本国籍取得に関して人身売買加害者が悪用しつつある事例がみられることも報告された。③支援先におけるソーシャルワーカーの言語の問題がある。④第3分科会に通じる課題だが、重要の削減は教育現場だけでなく法制度の改善も必要な問題である。

 

第2分科会 「被害当事者視点の回復支援とエンパワーメント」

(ファシリテーター 橋本ヒロ子 十文字学園女子大学教授)

「女性のエンパワーメント活動―タイの帰国当事者たちの活動」ラッダー・カンナワナクン、如田真理(SEPOM タイ日移住女性ネットワーク)

「支援活動の連携協力の必要性」堀内光子(文教学院大学大学院客員教授、児童労働ネットワーク代表)

「日本人を父に持つ子どもたちと母親の支援」カルメリータ・ヌキ(女性と自立のためのネットワーク(DAWN)代表

「ソーシャルワーカーの活動」鳥海典子(FAHフレンドシップアジアハウス主任母子指導員)

コメンテーター:ヤニー:ラートクライ、齋藤百合子

 

(要旨)報告と議論の方向は、おもに「当事者視点の回復支援」と「支援の連携」についてなされた。また被害者が帰還するコミュニティや家族の受け入れに関する課題が議論された。そのほか、被害当事者の課題は、被害者本人だけでなく子供にも影響が及ぶものであることが報告された。そのほか、支援の連携では、国を超えた連携、官と民、そして国際機関の連携などが議論された。

 

第3分科会 「人身取引問題にSEOP! 防止に向けた啓発と教育」

(ファシリテーター:渡辺美穂 NWEC)

「需要の問題へのアプローチと課題」伊藤公雄(京都大学大学院教授)

「大学における取り組みの必要性」大槻奈巳(聖心女子大学准教授)

「若者の参画:啓発と教育のベストプラクティス」藤原志帆子(ポラリス・ジャパン)

「フィリピンで見える事情と教育」マリア・ロザリオ・バレスカス(フィリピン大学セブ校教授)

「外国籍ソーシャルワーカーの活動」フランク・オカンポス(児童家庭支援センター「ファミリーセンターヴィオラ」相談員)

 

(要旨)人身取引需要の削減は社会啓発、教育現場での取り組みが大事であることが報告された。NWEC意識調査では、若い人ほど売春を容認すること、第学生の意識調査では「人身取引問題を知らない」(6割)、海外での買春問題や売春防止法について知らない。学年があがるほど売春を容認する。分科会では企業の参加もあった。また人身取引の社会啓発は、義務教育レベルの教育機関での取り組みが必要であるとの議論がなされた。

 

12月21日(日)「グローバルパートナーシップと人身取引問題の解決」

(コーディネーター 大沢真理)

分科会報告

シンポジウム

「国際協力の視点から」田中由美子(国際協力期間国際協力専門員)

「移住の問題解決に向けて」中山暁雄(IOM)

「男女共同参画施策の視点から」原ひろ子(城西国際大学大学院客員教授)

「メコン諸国と人身取引の視点から」ヤニー・ラートクライ
Last Updated on Monday, 17 August 2009 21:28
 
For a World Without Slavery