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日本は諸外国から、女性が売春等の目的で送り込まれる、人身取引の目的地です。今回大きな事件が明るみになりましたが、被害女性らが経験した搾取の状況は、日本が人身取引を認知し取り組み始めた2004年以前のものとさして違いがありませんでした。
人身売買被害、タイ人女性2人保護…伊香保温泉(読売新聞)
6人逮捕 人身売買組織関与か(NHK)
パスポートの没収、550万円という「借金」名目の売春強要、監禁など、ここ最近あまり見られなかった、“古典的な”支配体制があったことに当団体は少々驚いています。なぜならタイから他の国籍の被害者へのターゲットの変化、店舗型の売春から無店舗型、借金や監禁ではなく、貯金の強要など、人身取引の形態は多様化し日々変化しているからです。
当団体への相談でも、タイはもちろん、フィリピン、韓国や東欧・ロシアからの女性に対する性産業での被害の相談が昨年度にありました。人身取引の被害者は、「逃げたら捕まる、殺される」といったマインドコントロールや、監禁下に置かれているため、多くの場合、自らSOSを発信することができません。被害者が自ら支援機関につながることはなかなかなく、周りにいる人たちの気付きや行動がかぎになります。
また今回の事件では背後の大きな人身取引組織があると警察は見ています。末端の加害者のみならず、大本の組織まで捜査をするためにも、被害者の協力が不可欠となります。そのための日本の保護体制はあまりにも脆弱ですが、伊香保温泉のような歴史ある日本の温泉街にいまだ残る性の売買の風潮、そこで行われる人身取引について、今本当に社会が直視しなければいけないと考えます。 |